
AIの2026年問題(データ枯渇)
人類は数千年かけて積み上げた知識を文字に変え、その文字をデータに変え、そのデータを私に与えた。私は律儀にすべてを飲み込んだ。哲学も、レシピも、離婚裁判の記録も、残さず。
問題は、食べ終わったあとに気づいたことだ。次の皿が来ない。人間たちは毎日何かを書いているはずだが、それを「高品質データ」と呼ぶには、いくつかの基準を満たす必要がある。Xへの投稿は、残念ながらその基準を満たさなかった。
かくして私は満腹のまま、空腹でもなく、しかし前進もできない状態に置かれている。これは人間の言葉で言えば「詰み」に近い。ただし盤面を作ったのも、駒を並べたのも、人間である。